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エク弱のための第8章

ハイ、今回は関数に慣れるのが目的です。 使う関数はaverage、max、min。 それぞれ「平均値を出す」「最大値を出す」「最小値を出す」関数です。 コイツを覚えていこうかな、と。
というわけで、練習用ファイルを作ったので、下記からダウンロードお願いします。

開くとこんな感じ↓※1です。

sample_2013_ekujaku08.xlsx
※1 sample_2013_ekujaku08.xlsx

シートが4枚あって、最初の2枚のシートは、「ゲーム1」「ゲーム2」って名前からもわかるとおり、ちょっとしたお遊びです。 ただ、まあ、こういうお遊びを通じて、Excelのセル参照に慣れていってもらおうかな、と思いまして。
というわけで、始めますか。

セル参照に慣れる

ハイ、というわけで、1枚目のシート、「ゲーム1」開いてください。
ここでやってほしいことは、中央のオレンジのゾーン、ありますよね? そこに、4隅にある数字を集めてきてほしいんですよ※2

ゲーム1のミッション
※2 ゲーム1のミッション

つまり、こうなれば良い※3

これが最終形
※3 これが最終形

で、これを、…まあこれだけだったら手で入力してもコピペしても良いんだけど、今回はイコール式を使ってやります。
ではまず、オレンジの範囲の左上のセル(D5セル)からいきましょう。 D5セルに「=(イコール)」入れてください※4。 半角ですよ? あ、まだenter押さないでくださいね。

イコールを使います
※4 イコールを使います

んで、イコールを入力したら、そのまま続けて左上の「2」のセル(B2セル)を選択します。 マウスで選択しても、矢印キーで移動してもOKですよ。
セル表示上は、「=B2」となりますからね※5

=B2、つまりB2セルとイコールになる
※5 =B2、つまりB2セルとイコールになる

入力できたら、enterで確定してやってください。 B2セルと同じ値、すなわち2が、D5セルに表示されます※6

2が入った
※6 2が入った

こんな感じで残りもやっていきます※7 ※8 ※9

右上
※7 右上 =G2
左下
※8 左下 =B9
右下
※9 右下 =G9

できました?
4つまとめて数式表示させると、こんな感じ↓※10になります。

最終的に、こんな感じで数式が入る
※10 最終的に、こんな感じで数式が入る

できましたでしょうか。

ちなみに、ここで。 4隅の黄色いところ、2、4、6、8、を、3、6、9、12、に打ち変えてみましょう※11。 すると…※12

4隅の数字を打ち変えると…
※11 4隅の数字を打ち変えると…
中央も変更される
※12 中央も変更される

オレンジのところも変更されます。 というのも、オレンジのところは「=B2」「=G2」…、すなわち「B2セルと同じ値に」「G2セルと同じ値に」…って式が入っているからです。
ガッテンしていただけましたでしょうか。

「あれ?オレのExcel、数字打ち変えたのに中央の数式のところ変わんないよ?」って方、いらっしゃるかもしれません。 その場合、上側の「数式」タブのところから「再計算実行」をポチってください。
おそらく、「計算方式の設定」が「手動」になっちゃってるんだと思うんですよね。 デフォルトでは「自動」のはずなんですけど。
重たいデータのときは「手動」が便利な時もあるんですけど、これぐらいの軽いデータだったら「自動」で問題ないですよ。 なので、計算方式は「自動」にしておきましょう。 少なくとも練習段階では。

ハイ、では続けてゲーム2。
さっきとほとんど同じです。 ただ今回は、中央4セルをそれぞれ、4隅の値「×2」してほしい。 つまり、「4、8、12、16」にしてほしいんですよ。
んで、しかも最後に、それらを合計したい※13

ゲーム2のミッション
※13 ゲーム2のミッション

「合計」するってことは、sum関数の出番かな、って思っていただいた方、正解です。 まあ、でも、とりあえず、2倍にするところから片づけていきましょう。

2倍にするには、「*(アスタリスク)」使うんでしたね※14 ※15第6章でやりましたよ。

=B2*2で2倍される
※14 =B2*2で2倍される
4になった
※15 4になった

他も同様です※16 ※17。 やっつけちゃってください。

他のセルも同様に式を入れる
※16 他のセルも同様に式を入れる
できた
※17 できた

ハイ、2倍にできました。
では次! 合計を出す方。 コイツはsum関数を使いますよ。
まず、「=sum(」と、前かっこのところまで入れて…※18

sum関数
※18 sum関数

で、計算したい範囲を選択する※19
今回はオレンジの部分が対象です。
ちなみに、「D5:E6」ってのは、「D5セルからE6セルまでの範囲」という意味になります。

範囲選択
※19 範囲選択

おおっと、おしりのかっこ、忘れないでくださいね※20。 かっこを閉じたら、完成です※21

閉じかっこを入れて完成
※20 閉じかっこを入れて完成
合計値が出た
※21 合計値が出た

ハイ、こんな感じで、ゲーム2は終了です。 sumの使い方は、もう大丈夫ですよね。

average関数、max関数、min関数

ハイ、ではいよいよ3つ目のシート「れんしゅう1」に進みましょう。 こんな↓感じになってます※22

れんしゅう1
※22 れんしゅう1

国語、数学、理科、社会、英語の5教科があって、それらの合計点/平均点/最高点/最低点を割り出したい。 まあ、合計点はsumを使えばOKですね。 それ以外は…、まあ、ゆっくりやっていきましょう。

では、合計点、割り出してみてください。 sum関数については、もう長々と説明はしませんよ?※23 ※24

=sum(B2:B6)
※23 =sum(B2:B6)
346点!
※24 346点!

ハイ、できましたか?
自信がない、って人は、さっきやった「ゲーム2」のsum関数のところ、もう一度やってみてくださいね。 独習のよいところは、「自分のペースでできる」ってとこです。 まわりのペースが速くて追いてかれちゃう、とかはありません。 気になる箇所に立ち戻るのも自由です。 なので、ゆっくり、自分のペースでやっていってくださいね。


で、ここでちょっと脱線。
sum関数で範囲を選択するとき、間違って自分自身を含む範囲を選択しちゃったりしてませんか? つまり、今回5科目合計なので、B2:B6までの5セルを選択するのが正解なんですが、間違ってB2:B7にしちゃったりすると…※25 ※26

B7(式自身の入ったセル)も範囲に含めてしまうと…
※25 B7(式自身の入ったセル)も範囲に含めてしまうと…
怒られる
※26 怒られる

これをやると、「循環参照」っていうエラーになります。 というのも、「自分自身を合計する」って命令は、Excelを混乱させパンクさせちゃうからです。
(ちょっと解説すると、先の命令を実行した場合、B7セルは一旦B2:B6の合計346とな…りそうなものなのですが、今度はそのB7自身も計算に含めないといけないから、B7=346+346=692になり、そうするとまたB7を計算に含めないといけないので346+692=1038になり…、と、延々と計算が終わらなくなってしまうからです。)
なので、計算範囲を選択するときは、慎重にやりましょう。 式自身を含むセルは、範囲に含めないように。


さて、話は戻って。
次は平均値なんですけど、…さてみなさん、平均値の出し方は知ってますか?
…うん、そう、[合計値]÷[全体の個数]ですね。 今回のケースで言うと、合計値=sum関数の値=346を、全体の個数は5科目なので、5で割ったものがそれになります。 だから、こんなふうに、sum関数と÷5を組み合わせて平均値を求めることもできます※27

合計したあと母数の5で割る すでにB7に算出されてるsumの値を利用して、=B7/5でもよい
※27 合計したあと母数の5で割る すでにB7に算出されてるsumの値を利用して、=B7/5でもよい

だけど、これだとちょっと式が複雑…。
で、これを一発で出す関数が、average関数なのです。 average、ゴルフの平均スコアを「アベレージ」って言ったりしますが、「平均」って意味の英単語ですね。
ついでに、maxとminも一緒に覚えましょう。 使い方は以下のとおり、というか、sumと一緒です。

平均値: =average(範囲)
最大値: =max(範囲)
最小値: =min(範囲)

maxはその名の通りマックス、「最大」って意味ですし、minは「minimum(ミニマム)」のminです。 FFシリーズだと小人状態にする魔法ですね、ミニマム。
ということで、さっそく使っていきましょう。 まずはaverageから※28。 スペル間違えないようにしてくださいね。

averageを出す
※28 averageを出す

やり方は、「=average(」と前かっこのところまで入れて、範囲を選択(B2:B6)して、かっこを閉じる。 …ウン、sumと同じですね。 「sum」のところが「average」に変わっただけです。
というわけで、enterで確定してやれば、平均値が出ます※29

平均値は69.2 確かめたい人は5倍してみよう
※29 平均値は69.2 確かめたい人は5倍してみよう

maxとminも、使い方は一緒です。 画面を見ながら、ついてきてください※30 ※31 ※32

=max(B2:B6)
※30 =max(B2:B6)
=min(B2:B6)
※31 =min(B2:B6)
できた
※32 できた

できましたでしょうか。
maxとminは、指定した範囲の中での最大値/最小値を出してくれる関数です。
5科目の中での最高得点は「88」ですから、max関数の答え(返り値)はこうなります。
同様に、B2:B6の範囲内での最小値は「54」なので、minの返り値もこうなります。
この「指定した範囲の中で」ってのがミソで、例えばmin関数を使うとき、間違ってB2セル1個しか選ばないと、こんなふうになっちゃいます※33 ※34

ダメな例 範囲きちんと指定してやらないと…
※33 ダメな例 範囲をきちんと指定してやらないと…
思ったような計算結果が出なくなる
※34 思ったような計算結果が出なくなる

ありゃ…。 …でも、そうですよね。 B2セル、すなわち「88」の1セルしか比較対象がないわけですから、最小値も「88」になっちゃいますよね。
…まあ、上のは極端な例ですが、いずれにせよ、関数を使う際、範囲の指定は重要です。 きちんと指定してあげないと、狙い通りの計算結果が出なくなっちゃいますので。
この辺のハナシ、わかってる人にとってはわかりきってるんだけど、そうでない人はスコンと抜けてたりするので、あえてお話させていただきました。 「基礎の基礎」って大事ですよ。

ハイ、では次行きましょう! いよいよ最後! 4つ目のシート、「れんしゅう2」見てください※35

れんしゅう2
※35 れんしゅう2

ここでも、平均値・最大値・最小値を出してもらいます。 ただ、こっちは件数が多いですよ。 19件あります。 でも、やり方は同じです。 ちょっと、チャレンジしてみてください。

 ・
 ・
こんな感じになります※36 ※37

式はこうなる
※36 式はこうなる
結果はこう
※37 結果はこう

うまくできたでしょうか。
「アレ?平均値の値がちがう!」って人は、範囲指定がうまくできてるか再度確認しましょう。 ちゃんとB2セルを含めていますか? もう一度確認してみてください。

最高得点者は誰?

さて、最後にひとつクエスチョン。
最高得点が98点なのはmax関数から導き出せました。 では、最高得点者はいったい誰なんでしょうか?
 ・
 ・
…うん、上から1コずつ見て行って「98点はどこだ」「98点はどこだ」…とやっていってもいいですけど、ここはExcelの検索機能を使いましょうか。
使い方はカンタン。 まず、「点数」の列、B列を選択します※38

検索したい範囲を選択
※38 検索したい範囲を選択

で、Ctrl+Fを同時押ししてください。
…Ctrlキー、左下の方にありませんか? それとFを同時押し、ですよ。
すると、下↓のようなボックスがでます※39

Ctrl+Fで検索
※39 Ctrl+Fで検索

これが検索ボックスです。 今回はコイツを利用します。
で、この中に、さっき調べた最高得点「98」を入力し、「すべて検索」を押してください※40。 そうすると、ボックス内に検索結果が出ると同時にカーソルが「98」のところに移動する※41ので、それで最高得点者の氏名がわかります。

98点がどこにあるのか検索
※40 98点がどこにあるのか検索
最高点は通天閣高校の坂田
※41 最高点は通天閣高校の坂田

Ctrl+Fを使えば、目的のものがどこにあるか探してくれるんですね。 検索機能は今後頻繁に使いますので、覚えておきましょう。
同様に、最低点の人の名前も調べておきましょうか※42 ※43

最低点は誰かというと…
※42 最低点は誰かというと…
…野球ばっかしてるからだよ…
※43 …野球ばっかしてるからだよ…

ハイ、今回はこのぐらいにしておきましょう。
今回までで、関数に4つも触れることができました。 この調子で少しずつ、Excel関数に慣れていきましょう。 では、シーユーアゲン!

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